老朽化した団地型マンションで、住民も高齢化しています。
そこで独居老人目当てに詐欺まがいのリフォーム工事を行っている業者の出入りがあるという噂が広がっています。
住民の金銭被害も心配です。管理組合としてどのような対応ができるでしょうか?
細則やガイドラインを作成
工事内容の届出の明記で未然防止へ
「無料で点検します」などといって部屋に入り込み、「すぐになんとかしないと大変だ」など大げさな言葉で不安を煽って工事契約を取り付ける悪徳リフォーム業者がいます。
ときに高齢者に親身になってくれる人を装い、電気の次は風呂場、その次はキッチン…と次々に必要のない工事をふっかけてくる場合もあるようです。
ただ、ご存知のようにマンションは専有部分だけで構成されているわけではありません。リフォーム詐欺という被害だけでなく、勝手に建物・設備をいじられることは管理組合の計画修繕にとっても、のちのトラブルの原因になる危険もあるのです。
何も関係のない工事業者がマンションに入り込み、戸別訪問で営業している噂があれば、リフォーム工事をする場合は管理組合に届け出るよう、住民に注意喚起をしましょう。
このため、管理組合としては専有部分リフォーム工事が適正、円滑に行われるための手引として、事前にリフォーム工事に関する細則やガイドラインを作成しておくことが望まれます。
こうした細則やガイドラインを作成しておけば、管理組合への工事内容の届出の明記などによって、リフォーム詐欺を未然に防ぐことにも役立つでしょう。
こうした管理組合の方針が住民に浸透していれば、リフォーム詐欺の詐欺は減少します。戸建てよりもマンション住まいのメリットがここにもあると言えるでしょう。
(大規模修繕工事新聞 第76号)