消費者庁と国土交通省はこのほど、機械式立体駐車場に関わる製造者、設置者、管理者および利用者が取り組むべき安全対策の具体的な実践例等をまとめた「機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドラン」の手引きを発表しました。
国土交通省によると、機械式立体駐車場における利用者等の死亡・重傷事故は平成19年以降、少なくとも32件(うち死亡12件)発生しているといいます。また、このうちマンション駐車場での事故が全体の半数以上を占めるなど、利用者が駐車装置を操作するときに多くの事故が発生しています。
事故の主な発生状況としては、装置内に人がいないことの確認が不十分なまま装置を動かしたために起きたと思われる事故が最も多く 10 件、次いで、子どもの予期せぬ行動などにより危険源に接触したために起きたと思われる事故が9件となっています。
このため、管理組合や利用者に注意喚起したいことを「管理者向け自己チェックシート」として取りまとめました。
「機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドラン」の手引き
//www.mlit.go.jp/toshi/toshi_gairo_tk_000038.html
「管理者向け自己チェックシート」
//www.mlit.go.jp/common/001145264.pdf
事故例
稼働中の装置内に子どもが立ち入り、挟まれ死亡 前面ゲートのない装置で、子供が装置内に立ち入り、空車であった隣の搬器から上昇の自車の乗った搬器に飛び移った。その際転倒し、搬器と歩廊の間に挟まれ被災した。 この事故の場合、利用者(被災者の母親)が操作していたが、ボタン押し補助器具を使い、操作盤から離れた位置にいたため、子供が転倒した時点で搬器の上昇を直ちに停止させることができなかったことも重大な事故につながった。