Q64 役員のなり手不足への対応策はQ63 管理者の善管注意義務とは?
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役員資格者の拡大、役員業務マニュアル作成等 大切なのはコミュニティー、管理組合で検討を
役員のなり手不足への対応策をまとめてみました。
大切なのはマンション内のコミュニティーです。各管理組合 に応じて検討してみてください。
①役員資格者の範囲を拡大する。
外部居住者、賃借人にも役員資格を与える、または同居親族に区分所有者の代理権を与える等で、理事会への出席率をあげ ます。
②組合活動の労力を金額に換算する。
組合活動に参加できない区分所有者から協力金を徴収する、 役員報酬制を導入する等で、役員業務を行う人と行わない人の 公平感を確保します。
③役員の業務を効率化させる。
会計、営繕、防災・防犯、広報、福祉担当など担当を振り分けることで、各役員の負担を軽減させます。また、役員業務マ ニュアル、年間の業務執行工程表等を作る管理組合もあります。 やることがわかれば役員を引き受ける不安も軽減できると考え られます。
④役員の就任期間を延長する。
意欲ある役員が継続的に就任してもらうために、再任回数を 増やすことも一案です。また、理事長経験者を顧問とする制度 や、理事会事務局を設けることで安定的な管理運営を目指すこ とも可能です。ただし、安定化の反面、「やってやっている」など、 横暴な態度が出るような人がいる(人になる)ケースも考えら れます。
⑤組合活動への関心を促す。
外部の専門家を呼んでマンション管理に関する勉強会を開催 することで、初めて役員になる方にも自信を持ってもらう期待 ができます。広報紙を定期的に発行したり、アンケートをした り、意見箱を設置したり、そうした広報活動を積極的に行うこ とで合意形成をしやすくすることも大切です。
⑥外部専門家を活用する。
最終的には、外部専門家を顧問、事務担当、役員(管理者含 む)に採用する方法があります。基本はマンションの区分所有 者が管理することが理想ですが、誰も管理運営をせず、スラム 化してしまうようなマンションでは、そこに住んでいる人以外 の外部の専門家を雇う方法があります。 国では外部専門家の活用をすすめていますが、金銭事故や利 益相反取引等が起こらないよう、業務執行のチェック体制・ルー ル作りが重要です。(参考:NPO湘管ネット研修交流会)
(大規模修繕工事新聞110号)